高齢者の医療費・介護費用

貯金も年金も少ない親の介護費用をどうしょう!
補足給付の要件の中に、資産要件があります。資産要件には、生命保険は含まれていません。ただし、ご加入の死亡保険を解約して現金(解約返戻金額によっては)が増え、資産要件を満たさなくなる場合があります。貯金や年金が少なく自宅しかない親の介護も、自宅があれば活用できる方法はあります。また、役所やインターネットなどで低額な施設を探したり、子供での費用分担も視野に入れたりして、キャッシュフロー表などを作成して「介護費用の見える化」を図ることで対策が立てやすくなるでしょう。
住民税非課税とはどのような方
住民税非課税(世帯)対象者には、さまざまな軽減があります。例えば、介護保険3施設に入所した場合には補足給付といって「食費・居住費」の補助があります。 さて、B市は合計所得金額415,000円(単身世帯)以下であれば住民税非課税(均等割・所得割ともにかかりません)になります。80歳のAさんは年金収入しかないので、合計所得を年金収入におきかえると、年金額415,000+公的年金等控除額(1,100,000円)=1,515,000円以下であれば住民税非課税(所得割も均等割もかかりません)になります。つまり、Aさんの年金収入が1,515,000円以下であれば所得割も均等割もかかりませんので、基礎年金(国民年金)しかもらってない人で他に所得がない人の場合が該当します。

将来、親の介護が不安な子どものやっておくべきこと
将来、親の介護が不安な子どものやっておくべきことはどのようなことでしょうか。なんといって相談先。相談先は、親の住む住所地を管轄する地域包括支援センターを真っ先に思い出しましょう。その他、公的介護保険制度や自治体独自のサービスの概略、介護にかかるお金の概要、そして家族間の役割分担を明確にすることで、親の介護に対する負担感を軽減し、円滑なサポートが可能になるのではないでしょうか。
介護になっている親がデイサービスに行くのに自家用車のガソリン代は医療費控除の対象?
介護費用も医療費控除の対象になる場合があります。基本的には、医療系サービスや医療系サービスとの併用の場合に医療費控除の対象になります。また、対象外の事例として、①親がデイサービスに行くのに自家用車でのガソリン代は医療費控除対象外です。公共交通機関(バス・電車)などの「人的役務の提供の対価」であれば、医療費控除の対象になります。なお、「人的役務の提供の対価」とは、「他人の労力に対する支払い」です。ガソリン代は「人的役務の提供の対価」ではなく、ガソリンの購入対価になりますので、医療費控除の対象にはなりません。②遠距離介護における飛行機代も医療費控除お対象外です。通院費が医療費控除の対象になるのは、介護になっている人が診察・治療を受けるための通院費に限定されています。例外として、介護を必要とする人に付き添う家族の交通費等があります。あくまでも、診察・治療を受ける目的で病院等に通う交通費でなければ、医療費控除の対象にはなりません。分からないなど詳しくは、税務署に確認しましょう。

親が介護になった場合の費用は?自分の介護費用はどうする?
親の介護費用。親自身が捻出できれば全く子どもにとっては問題はありません。ただ、親が捻出できない場合は、子どもが支援する必要があるでしょう。そのためにも軽減制度を知っておくことは大切になります。また、どうしてよいかわからない場合は、地域包括支援センターに相談することをお勧めします。親の収入や資産状況の分からない場合も子どもは困ります。いくら支援すればよいのか全く分かりません。子ども自身の生活設計にも関わってきます。親には聞きにくいテーマですので、専門家に介護費用について相談するなどで親に収入などを聞いてみてはどうでしょうか。
介護費用と生前贈与
おばあちゃんは現在85歳、長男60歳、次男58歳です。長男夫婦には子供はなく、次男夫婦には22歳になる一人息子がいます。 現在、おばあちゃんは、長男夫婦と同居しています。収入は、年金収入のみで年間24万円程度です。貯金は、おじいちゃんが残してくれた定期貯金2000万円、普通預金300万円の合計2300万円です。その他には財産は有りません。おばあちゃんは、元気なうちに次男の一人息子である孫にまとまったお金を渡したいと思っています。ただ、最近、ちょっと物忘れがひどくなっているようで、同居している長男夫婦としては、万一、介護になった場合、自宅での介護はできないので、施設や有料老人ホームを念頭に入れています。孫にお金を渡して大丈夫なのか、万一、施設に入った場合、どのくらいお金がかかるのか心配。孫に渡す金額は、介護費用として1500~2000万円を残し、残額の300~800万円を「相続時精算課税制度」を活用する等で、おばあちゃんの思いを達成することができます。なお、認知症で意思能力がなくなると契約行為ができなくなりますので、注意が必要です。※(令和6年から改正:国税庁)

民間医療保険は公的医療保険制度を理解したうえで検討を
入院に備えるために、例えば、Xさんのような年齢の方であれば、毎月7千円~1万円近くの保険料(1入院60日型)を支払うことはどうでしょうか。1年間で8.4万円~12万円になります。この保険料を毎月貯金しておけば、1年間で30日程度の入院はカバーできるのではないでしょうか。なお、保険料は、年齢、性別などによって異なり、年齢や病状によっては加入できない場合があります。長期入院リスクには、民間の医療保険に加入を検討するか、毎月医療保険に加入したと考え、別口座に貯金しておくのも一つです。どうしても貯金ができない場合には、強制的に毎月一定額を積み立てる「積立定期預金」等を利用するのも一つの方法です。保険料は、あくまでも支払いのできる範囲内で検討してはどうでしょうか。
ようやくリハビリにロボット!期待大
まさに突然介護が始まりました。母親が脳溢血で倒れたのです。思ってもいなかったので元気になることを毎日祈るばかりでした。私たち家族全員は、なんとか昔の母親のように何でもできるようになってほしいと思い、様々なことを試しました。例えば、お水。世界で有名なルルドの泉、その湧き水を飲むと大病患者が治ったなどを知り、同じ成分に近い水を購入しました。そのほかには、栗本慎一郎さんが推奨していた「クリミラー」を試しました。鏡を使うリハビリです。鏡を使って麻痺している手が動いていると錯覚を起こさせるものだったと記憶しています。そのほかにも食べ物や言語機器レンタル等も試してみました。また、自宅の歩行練習や散歩なども週に3回くらい行っていました。すぐには回復しないので本人のモチベーションを保つことが最重要だと感じました。

親の介護をきっかに兄弟で揉める原因と対応策
親の介護できょうだいが揉めることを親は願っていません。きょうだい仲良くすることが最大の親孝行ではないでしょうか。親が介護になって、きょうだいで役割分担や財産管理等を明確に決め、合意書を締結しておけばトラブルになる可能性を低下させるでしょう。文字にすることで頭の中が整理され、確認もでき、責任も持つことができるのではないでしょうか。また、合意書の内容で、あくまで罰則などを重要視するのではなく、家族の状況に応じていつでも変えられるようにしていけば、顔を合わす機会も増え、きょうだいでの良好な関係を築く一助になります。
認知症の保険は自分の介護費用の備えのほかに必要なものは?
最近、親の物忘れが気になったりするときがあります。早めの受診したほうがいいのはわかっていますが、なかなか本人が病院に行かないケースもあるのではないでしょうか。そのときは「噓も方便」です。例えば、75歳になったら、全員必ず病院でMRIの検査をする必要があるなど。。何とか親に受診してもらうように工夫してみてはどうでしょうか。 認知症などで介護になった場合、介護費用が必要になります。そのための備えとしては民間の介護保険や認知症保険なども検討するのも一つです。また、それ以外にも自宅をお持ちの方でしたら、リバースモーゲージや家族信託等も対策の一つです。 さらには、他人に迷惑をかけるために備えることも重要でしょう。そのためにも個人賠償責任保険などへの加入も一つです。 本人の介護費用の捻出だけではなく、他人への補償も念頭に入れてみてはどうでしょうか。

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