父親が要介護1と一昨年末に認定を受けていました。今年になって脳梗塞で倒れ老人保健施設(以下「老健」という)に入所することになりました。
一人暮らしだった親は既に80歳を超えており、収入は年金のみで年間220万円ありますが、日常生活費等を考えると、父親の年金だけでは足りなくなりそうです。
息子さんや娘さんも子供の教育費などにお金がかかりこれ以上援助が難しい状況です。
障害者控除対象者認定書とは?
障害者手帳を持ってなく、65歳以上の方で、要支援・要介護を受けており、市区町村の「障害者控除対象者認定基準」に該当する場合、「障害者控除対象者認定書」で所得税及び住民税の所得控除を受けることができます(各自治体により基準が異なります)。
また、親が年金収入のみで220万円ということであれば、住民税非課税になります。
住民税非課税に該当すると、老健施設代の食費・居住費が軽減されたり、高額介護サービス費の自己負担上限額が少なくなったり等します。
均等割りもかからない住民税非課税の場合

住民税非課税とは、「均等割」・「所得割」がともにかからない方で、以下1~3区分になります。
1:生活保護法による生活扶助を受けている方
2:障害者・未成年者・寡婦又は寡夫で、前年中の合計所得金額が125万円以下(令和3年度から合計所得135万円)
(給与所得者の場合は、所得税法別表第五により年収204万4千円未満)の方
3:前年中の合計所得金額が区市町村の条例で定める額以下の方
• 扶養家族がいない場合
• 1級地 基本額35万円(令和3年度から45万円)
• 2級地 基本額31.5万円(令和3年度から41.5万円)
• 3級地 基本額28万円(令和3年度から38万円)
• 扶養家族がいる場合
• 1級地 基本額35万円×世帯人員数+10万円+加算額21万円
• 2級地 基本額31.5万円×世帯人員数+10万円+加算額18.9万円
• 3級地 基本額28万円×世帯人員数+10万円+加算額16.8万円
※世帯人員数とは本人、控除対象配偶者、扶養親族(16歳未満の扶養親族を含む)の合計額。
※非課税の判定は1月1日の現況によって判断。
年金収入だけであれば245万円まで

父親は「障害者控除対象者認定書」を交付してもらっており、上記2の「障害者で、前年中の合計所得金額が125万円以下(令和3年度から合計所得135万円)」に該当します。
65歳以上で年金だけ収入ですので、合計所得は(年金収入)220万円から120万円を控除した金額(令和3年度からは110万円)100万円になります。
合計所得が125万円(令和3年度からは135万円)以下なので、父親は住民税非課税になります。
ひとり暮らしの年金しかない父親が元気であったときは、住民税非課税の要件は上記3の1級地に該当し、年金収入が155万円以下である必要がありましたが、今回の様に「障害者控除対象者認定書」に該当した場合は、年金収入が245万円以下であれば住民税非課税となります。
※例えば、各自治体の基準の一例になります。

まとめ
制度を知っているか知らないかで、介護費用の負担額は大きく変わります。
役所に相談したり、インターネットで情報を収集したりすることは非常に重要です。
特に、障害者控除対象者認定書については、各自治体によって基準が異なりますので、該当するかどうか一度確認することをおすすめします。
税法上の障害者で、住民税非課税世帯になると、介護や医療の負担が軽減されるため、事前に確認することで、予想以上の負担軽減が可能となります。
親御さんが該当しているかどうか、一度、役所での確認をお勧めします。
ただし、介護費用の軽減だけでなく、財産管理や遺言の整備も同様に大切です。
介護が始まると、財産の管理や分配に関して家族間でトラブルが起きやすくなります。
円滑な相続や財産管理を行うために、早期に対策を講じることが重要です。
もし、介護費用の軽減だけでなく、財産管理や遺言書の作成についてもご不安があれば、ぜひご相談ください。
適切な対策を行うことで、将来に向けての不安を減らし、安心した生活を送るためのサポートをさせていただきます。お気軽にご連絡ください。
また、介護や生活に関するさまざまなテーマについて、介護ポストセブンでも取り上げています。こちらの記事もぜひご覧ください。
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