ライフプランとは
ライフプランとは、将来を予測し、いつ、どんなライフイベントを迎えるか考え、人生をプランニングすることです。いわゆる、人生設計図のことです。自分がどのような人生を送りたいかを考えてライフプランを立てることによって、どのような準備が必要かが具体的に見えてきます。
- 先々のライフイベントに事前に備えることができる
- 楽しみや夢をより現実に近づけられる
- 将来に対する漠然としたお金の不安を解消できる
ライフプランの作り方
- 目標の設定を行います。
- 実現シナリオの設定
- 投資手段の選択と実行
- 継続的レビュー
上記の1→4のステップで考え、作っていきましょう。そしてまた、4→1へと戻ります。
ライフプランを具体的に作ってみる
自分なりのライフプランを作ってみましょう。このときに、重要なことは、あくまでも予定であり、あまり考えすぎないことです。
①目標の設定
夢や目標、イベント等にかかる費用をともに書き出してみましょう。例えば、老後の生活費や子どもの教育資金、マイホームの購入、世界一周などです。
※簡単に現状分析も行ってみましょう。この現状分析が夢をかなえる第一歩になります。
- 年間の収支から家計の貯蓄力をチェック
- 収入は可処分所得で把握
- 支出は大まかに把握
- 純資産の確認から基礎体力のチェック
- 保険商品は解約返戻金の金額
- 株式等は時価評価
現在の貯蓄力で赤字の方はすぐにでも改善が必要です。また、黒字なのに貯金ができていない方は使途不明金がある可能性があり、家計の収支を再確認しましょう。また、いま家計簿をつけていない方は注意が必要です。
私の知っている限り、大雑把でも家計簿をつけている人は貯蓄が出来ている方が多いです。最近は無料アプリなどありますので活用してみてはいかがでしょうか。留意点は、決して細かいところまで記録しようと思わないことです。3ヶ月くらい家計簿をつけていくと大体わかってきます。
②実現シナリオの設定
①であげた夢や目標、イベントなどに優先順位をつけます。優先順位をつける場合には、例えば、次の4つのカテゴリーに分けるとスムーズにすすみます。
- 必要不可欠なもの。例えば、子どもの教育資金や老後資金など
- 必ず実現したいこと。例えば、マイホームの購入や自宅のリフォームなど
- できれば実現したいこと。例えば、温泉旅行や海外旅行など
- 夢。例えば、世界一周旅行など
現在の収入や資産を前提にした場合に、どの程度実現可能性があるかチェックします。リスクの程度を考慮しながらシミュレーションをすることによって、達成可能かどうかをみます。その結果、資金面から優先度の低い目標は諦めなければならないこともあるでしょう。一方、資金面では十分に余裕があり、優先度の低いものまで叶えられる場合もあるでしょう。この作成過程で考え検討することが重要な要素でもあります。
③投資手段の選択と実行
資産配分する場合に、単一なのか目標ごとに複数のポートフォリオを選んで運用するのかを検討しなければなりません。単一の場合は、管理が簡単である一方、目標ごとではないので満足感が得られない可能性もあります。複数の場合は、目標ごとに資産形成をしける反面、手間がかかり、家計全体としての最適なポートフォリオの管理が難しくなります。
資産配分は、投資の目標、投資の期間、リスク許容度を勘案して、各資産クラスの配分(例えば、株式を60%、債券40%など)を決めます。資産配分で、株式が多ければリスクが高くリターンも高くなります。また、国内株式よりも海外株式の方がもっと高くなります。
なお、金融資産では、「リスクとリターン」をしっかりと理解することが重要です。リターンとは、どれくらい儲けられそうかという見込み(期待収益率)のことであり、リスクとは、「ブレ幅」のことをいい、「ブレ幅」が大きいほどリスクが大きいといいます。
仮に、A証券はリターンが平均5%でリスク(ブレ幅)が平均25%のものと、B証券は、同じリターンでリスクが平均3%であれば、どちらが選びますか?A証券は、ジェットコースターに乗っているイメージです。毎日ヒヤヒヤしながらになり、しかも、万一、下落したときにリストラなどでお金が必要であれば、なおさら目も当てられません。以下イメージ図です。
(出所:長期・積立・分散投資とNISA制度2020年10月13日金融庁 総合政策局 総合政策課)
④継続的レビュー
状況に応じて定期的に見直して行っていきます。
まとめ
ライフプランを作ることで「見える化」により、モヤモヤが解消されるでしょう。現状分析をはじめ、夢や実現したいことを明確にし、目標の設定から優先順位をつけシミュレーションをしてみましょう。その結果、お金にも働いてもらう必要があれば、最適なリターンとリスクを勘案して資産配分などを決定しましょう。なお、資産運用は、「長期・分散。積立投資」を基本に、余裕資金で行うことです。一度、ご自身でライフプランを作成してみてはどうですか。