投資を始める前に確認しましょう!
投資をする前に、お金の色分けをしてみましょう。
- 生活費などすぐに使うお金
- 病気やケガ等、緊急時に備えるお金
- 自動車の買い替えなど2~3年位以内に確定しているお金
- 当分使わないお金(10年以上)
病気やケガ等の緊急時にすぐに使えるお金としては、預貯金にしておくのがよいでしょう。もしかしたら、明日、病気になったりしてお金がすぐに必要になるかもしれません。また、ここ2~3年以内に確定しているイベントも投資で準備するのではなく、元本保証の預貯金等がいいでしょう。
「当分使わないお金(10年以上)」が投資できるお金です。投資である以上、元本が半分に減ったりすることもあるでしょう。そのときにお金が必要で継続することができなければ大きな損失を被ります。このような事態も考慮しながら「当てにしていないお金」=「当分(10年以上)使わないお金」が捻出できない場合は、まずは、投資よりも毎月の収支を見直すことが重要です。
携帯電話代や無駄な生命保険を見直し、固定費を削減しましょう。固定費削減が最も効果的かもしれません。また、変動費も見直すことによって、毎月の収支をプラスにすることが先決です。そのためにも最近は家計簿アプリなど無料で使えるので、積極的に利用して家計を見直しましょう。
新NISAは2024年スタート
2024年からの新NISAは、いままでのNISAと違って、非課税保有期間が無制限となり、つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能となりました。また、年間投資上限額が360万円まで引き上げられました。
Aさんは、全く興味がなかったので、調べてもいませんでしたが、①新NISAでの投資は絶対にお金が増えるのでしょうか、②口座はどこで開設するのがいいのでしょうか、③商品はどうなんだろうと3つの疑問が生じました。今回は、そのうち②のご質問について深堀してみます。
つみたてNISA、口座は銀行?証券?
(A)選べる商品が多いのはネット証券。
NISAはひとつの金融機関しか口座は開設できません。金融機関選びは慎重にする必要があるでしょう。ズバリ金融機関によって、商品ラインナップが違います。なお、口座変更は1年に1回できますが、手間がかかったり、変更したい年に新NISAを一度でも利用していると変更できない等の制約があります。
つみたて投資枠の対象の商品は280本(2023年12月28日)、金融庁の一定の条件を満たした商品のみが対象になります。280本の商品がすべての銀行や証券で取り扱っているわけではありません。
銀行や証券会社によって取り扱う商品は異なります。A銀行には取り扱っていますが、B銀行にはない等です。
新NISAナビによると、つみたて投資枠での取扱商品数が多い上位5社(2023年11月24日時点)は次のようになっています。
- 松井証券(211本)
- SBI証券(209本)
- auカブコム証券(206本)
- 楽天証券(202本)
- マネックス証券(200本)
すべてネット証券です。大手銀行はネット証券の1割にも満たない数です。詳しくは新NISAナビをご参照ください。
Aさんは、新NISAについて何も調べていなかったので、銀行の方にすすめられるまま口座を開設していたら、いざ買おうと思ったときに、買いたい商品がなかった!ということのないように。NISA口座だけのことではなく、商品をすすめられた場合は即答することなく一旦時間をおいた方がいいでしょう。
また、最低の積立金額も金融機関によって違います。ネット証券では、最低積立金額が100円、大手証券や大手銀行は1,000円からが多いようです。また、ネット証券では、毎月積立て以外に毎日の積立てができるなど自由度があります。
まとめ
NISAはじめてで、銀行から口座開設を勧められた人は、一度、保留しましょう。いざ購入しようとしたときに買いたい商品がなかったら最悪です。金融機関によって取扱商品が異なります。ネット証券は商品ラインナップが充実しており、最低積立金額も100円からとハードルは低いです。NISAはあくまでも投資になりますので、必ず元本が保証されているわけではありません。ただし、世界経済が発展していくことによって、「長期」「分散」「積立」を行うことによってリスクを抑えることができるのではないでしょうか。
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※新NISAについては、この一冊。私は、日本経済新聞編集委員・CFP・証券アナリストの田村正之さんの本を愛読してます。
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