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エンディングノート作成支援

エンディングノートとは

エンディングノートとは、のこされた人が困らないように、自分の考えや想いを伝えるノートです。

 

エンディングノートの記載項目は、出版社等によって多少違う部分がありますが、おおよそ次のような項目になります。

 

なお、エンディングノートに記載した内容は法的拘束力や書き方などの法的なルールもありません。

 

遺言書(自筆証書遺言)は、エンディングノートの中に書くのではなく、別に作成する必要があります。

エンディングノートの主要な項目

  • ご自身について:名前、生年月日、住所、メールアドレス、家系図の作成など
  • 財産関係:預貯金、不動産、有価証券、生命保険、ローンなど
  •   医療・介護について:持病や日常服用している薬、病名告知の有無、延命治療の希望、介護になった場合の在宅介護か施設介護希望など
  • ペットについて:ペットの名前、年齢、種類、ペットの好きなおもちゃ、好きな食べ物や持病、また、ご自身がペットのお世話ができなくなったときの依頼先やペット信託などの有無など
  • 葬式やお墓について:葬儀の方法や葬儀社に生前予約をしている場合の情報、例えば、家族葬で親族のみで●●葬儀社に生前予約しているなど。埋葬方法やお墓の希望など。
  •   家財の処分や形見分けについて:遺品の処分や形見分けの明細など
  •  遺言について:遺言書作成の有無や遺言書の保管場所など
  •  訃報の連絡について:葬儀などの際に知らせてほしい人の連絡先など
  •  クレジットカードなどについて:クレジットカードの名前や番号、公共料金のお客様番号やる利用者番号など
  •  デジタル関係について:パソコンやスマートフォンなどのパスワード、インターネットで契約したサービスやネット銀行などのパスワード、ブログやパソコンのデータの消去の希望の有無など
  •  家族や周囲の人へのメッセージ:家族への感謝などのメッセージ

上記のことについて、書きやすいところから気楽に書くということが重要です。

※ 参照 エンディングノート/法務省 ・日本司法書士会連合会

※ 参照 杉並区 エンディングノート

※ 参照 武蔵野市 エンディングノート

※ 参照 三鷹市

財産の整理

書いている中で、例えば、財産の評価(不動産など)は今に時点ではどうなの?など立ち止まることがあれば調べてみて財産目録などを作成するといいでしょう。

【財産目録の記載例】

 

種類

詳細

金額

備考

普通預金

▲銀行×支店 口座番号〇〇

1,500,000

2024/8/15

有価証券(株式)

〇証券会社×支店 口座番号●

1,000,000

2024/8/15

土地

●区〇町×番〇号 宅地(自宅)

30,000,000

R6年固定資産税評価額など

建物

××

××

××

××

●●

××

 

生命保険

●●生命 一時払い終身保険 証券番号××

10,000,000

 

借入金

 

なし

 

×

××

〇〇

 

 

また、財産評価以外の次のような項目で一人では難しい場合は、専門家の力をかりてみるのもいいでしょう。

  •  相続税対策

相続税の対策としては、生前贈与を活用したり、資産の組み換えや生命保険の活用などがあります。税理士などの専門家に相談してみましょう。

  • 遺言書の作成

遺言書には、よく利用される「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」があります。最も手軽で費用のかからないのが「自筆証書遺言」です。入口が緩いと出口は厳しくなると推測はできます。つまり、形式不備等で無効になったりするリスクがあります。

 

一方、「公正証書遺言」は、遺言したい内容を公証人に伝え、それを公証人が書面にしてくれる遺言のため、不備による無効の心配もなく、安全確実な遺言が作成できます。

 

ただし、手間や費用がかかったります。リスクを極力少なくするためには、公正証書遺言をお勧めします。また、行政書士などに依頼することもできますので、手間を省きたい方などは相談してみてはどうでしょうか。

  • 医療・介護の希望

延命治療をせずに尊厳死を迎えたい場合の一つには、「尊厳死宣言公正証書」があります。

 

 

「尊厳死宣言公正証書」とは、自らの考えで尊厳死を望む、すなわち延命措置を差し控え、または中止する旨等の宣言をし、公証人がこれを聴取する事実実験をしてその結果を公正証書にするものです。

 

また、介護になった場合、自宅ではなく老人ホームなどの施設介護を選ぶ場合は、公的施設と民間施設では費用が異なります。

 

有料老人ホームなどを選ぶ場合には、事前に老人ホームにかかる費用をファイナンシャルプランナーなどの助けを借りてシミュレーションしておくと安心です。

 

※参照 尊厳死宣言公正証書 日本公証人連合会

 

 

エンディングノートで最も大切なこと

エンディングノートは書いて終わりではありません。当然、時々の考えで更新していく必要があるでしょう。さらにエンディングノートは書いておいたが、仮に、緊急入院したときとかに発見されなかったら意味がありません。

 

最も重要なことは、エンディングノートが発見されるということです。財布などに、「エンディングノートは、仏壇のところにおいてある等」のメモ入れておきましょう。発見されるための対策が最も重要です。

まとめ

エンディングノート、必要だとわかっていてもなかなか進まないのではないでしょうか。書きやすい項目から手を付けていきましょう。エンディングノートは一人で書きますが、なかなか進まない人は、エンディングノート作成支援を受けてすすめてもいいでしょう。また、財産の整理や相続税の計算、遺言や介護費用を含めたお金のシミュレーションなどは税理士や弁護士、行政書士、ファイナンシャルプランナーなどの専門家の助けを借りるのも一つです。