ライフプランを成功するには投資を含めた資金計画が重要

ライフプランを成功させるためには、徹底的に資金計画を練ることが必要不可欠です。具体的には、まずは自分の目指す人生のゴールを明確にし、優先順位をつけ、そのために必要な資金を算出することから始まります。

 

例えば、住宅購入、教育資金、介護費用を含めた老後の生活資金など、人生のさまざまなステージにおける目標を具体的にすることです。資金計画は、昔と違って将来の自己実現を支えるための重要な基盤であり、経済的な不安を軽減するための安全ネットになります。

 

具体的にした目標を達成するためにはどのようなステップで進めていくかを計画を立ててみませんか。以下に、資金計画を支えるポイントをいくつか挙げてみました。

貯蓄と投資のバランスが重要

最初に重要なのは、貯蓄と投資の基本的な考え方をしっかりと理解することです。貯蓄は将来の多様なニーズに備えるための安定資金を作ることを意味し、その際、予想外の出費や緊急事態に備えることができます。

 

一方、投資はインフレに対応し、資産を増やすための非常に有効な手段です。具体的には、株式、債券、投資信託、暗号資産など多様な選択肢があります。

 

貯蓄は、短期的なニーズや子どもの教育資金など数年以内に出ていく金額がある程度決まっているお金です。つまり、「減ると困る」場合に対応するための資金です。一方で、投資はインフレに対応し、資産を増やす手段として非常に有効です。貯蓄・投資のバランスを見極めることで、安定した生活基盤を築くことができるのではないでしょうか。

リスクヘッジのための保険や公的年金も把握しましょう

次に、保険の活用法です。人生には不確実性がつきまとい、突然の事故や病気、または失業などのリスクが存在します。保険はそれらのリスクから身を守るための手段となります。特に、介護保険、医療保険や生命保険は、万が一の際に家族や自身の生活を支えるためのひとつの要素です。保険を適切に選び、ライフプランに組み込むことで、より安心して人生を送ることができるでしょう。

 

公的年金制度の理解は必須です。将来の退職後の生活を見据えると、主な収入は公的年金となり、年金制度の知識は最も重要です。例えば、国民年金や厚生年金の受給資格、受給額など、現状を把握することで、退職後の生活設計をより具体的に検討できます。年金の受給額が生活費を満たさない場合は、早めに対策を考える必要があります。

 

 

こうした資金計画の要素をしっかりと理解し、取り入れることで、安定した生活を送るための土台が築かれます。

支出の一部を投資に回すとどのくらい将来違うのか

さて、収入、預貯金額、運用利回り1%(複利)として、そのほかはすべて同一の場合で3つのケースを検討します。このケースでの支出のうち、①は全部消費にまわす、②消費のうち5%を投資にまわす、③消費のうち10%を投資にまわす、どのくらいの差が出るのでしょうか。

なお、あくまでもキャッシュフロー分析をしてからどのくらい投資に回せるのかを判断する必要がありますので、ご注意ください。※以下、イメージ図です。

    80歳で預貯金が枯渇します

80歳で預貯金が780万円強あります

80歳で預貯金が1570万円強あります

 

資産運用をしてみましょう

次に運用利回りを3%と仮定してみるとどう変わるでしょうか。

④80歳で預貯金が1500万円強あります

⑤80歳で預貯金が2900万円強あります

⑥80歳で預貯金が4300万円強あります

 

①~③を見比べてどうでしょうか。

支出のうち、5%でも投資に振り替えると約800万円も差が出てきます(絶対額によって金額は異なります)。

 

今日からできることは、無理をしない範囲で投資に少しでも回してみてはどうでしょうか。ただ、短期や分散が機能していないと元本を毀損する恐れがあることは留意しましょう。投資には絶対はありませんが、リスクを上手にコントロールしましょう。

 

しかも、運用利回りが3%複利となると④~⑥で介護費用も捻出できるのではないでしょうか。「長期・分散・積立」投資を基本にして短期の動きに惑わされないようにしっかり地に足をつけて待ちましょう。

 

ただ、どのような資産配分をすればいいのかが難しいのです。どの銘柄を買うということではありません。米国では資産配分によってリターンの9割が説明できると研究によって明らかになっています。

※年収支残はすべて運用

※複利運用(毎年の残高に対して3%の複利運用)

※画像はFinancial Teacher System 9

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)を参考に

GPIFの23年度業務概況書によると国内債券・国内株式・外国債券・外国株式の4資産分散で25%ずつです。名目リターン4.0%、標準偏差12.32%内になります。

GPIF23年度業務概況書

 

例えば、上記概況書を参考に各資産のリターン、リスク、相関係数等を参考にした場合、上記④~⑥の3%を目指した場合は、4資産の割合はどうなるのでしょうか。国内債券47%、外国債券19%、国内株式17%、外国株式17%、リターン3%、標準偏差は8.64%。つまりどのくらいリターンを目標にして、どのくらいのリスクが取ることができるのかということになります。また、時間を味方につけることでより安定することが可能になるのではないでしょうか。

※投資には絶対はありませんので、自己責任になります。

まとめ

ライフプランを成功させるためには、徹底的に資金計画を練ることが必要不可欠です。具体的には、まずは自分の目指す人生のゴールを明確にし、優先順位をつけ、そのために必要な資金を算出することから始まります。家計管理はもちろんのこと、貯蓄と投資のバランス、保険によるリスクヘッジの検討、老後の主な収入である公的年金制度の理解が必要でしょう。また、資産運用するにおいては、リスクをどのくらい許容できるのかを考えてから投資に向き合っていったらどうでしょうか。短期では元本割れのリスクがあります。リスクを少なくするためにも「長期・分散・積立」と投資を基本とし、資産配分を決めていきましょう。