iDeCoを始める方は、金融機関選びでは「手数料・商品ラインナップなど」の確認を!

今から約20年前、某企業の労働組合の委員を務めていた際に、401kの導入を検討する話がありました。当時は、自分で運用するのは難しそうだと感じていましたが、現在では確定拠出年金の活用が一般的になっています。

 

401kとは、確定拠出年金のことです。この制度は、米国の内国歳入法の401条(k)項に基づいて設定された確定拠出年金を参考にしており、日本では「日本版401k」とも呼ばれます。

 

また、英語表記の「Defined Contribution」の頭文字を取って「DC」とも呼ばれています。

確定拠出年金には企業型と個人型があり、特に個人型は「iDeCo(イデコ)」という名称で広く知られています。

 

2024年12月からイデコの拠出限度額が一部変更

2024年の12月からDB等の他制度に加入している方(公務員を含む)は、iDeCoの拠出限度額が1万2千円から2万円に変わりました。

 

※厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/content/12500000/001252820.pdf

 

イデコ加入時の金融機関選びの注意点

iDeCoに加入するには、まず金融機関を選ぶ必要があります。金融機関を選ぶ際は、「手数料」「商品ラインアップ(信託報酬を含む)」「サポート体制」などを基準に検討することが重要です。

 

手数料について

iDeCoでは、加入時および運用期間中に手数料がかかります。

  1. 加入時手数料
    加入時には、国民年金基金連合会に対して2,829円を一度だけ支払います。

  2. 運用中の手数料
    毎月以下の手数料が発生します:

    • 国民年金基金連合会への収納時手数料:105円
    • 信託銀行への管理手数料:66円

    これらを合計すると、年間で2,052円かかります。

  3. 口座管理手数料
    金融機関ごとに異なる口座管理手数料も確認が必要です。一部の金融機関では、条件なしで無料となる場合もあります。

商品ラインアップの確認

金融機関を選ぶ際は、口座管理手数料だけでなく、提供される商品のラインアップも重視しましょう。特に、信託報酬を含む管理費用が低い商品を選ぶことが大切です。

 

iDeCoで選べる商品タイプ

iDeCoで選べる商品は、大きく分けて以下の2つがあります:

  1. 元本確保型
    元本が保証されている商品。安全性が高いものの、iDeCoの税制優遇メリットを十分に活用しきれない場合があります。また、口座管理手数料を考慮すると、実質的に元本割れの可能性もあります。

  2. 元本変動型
    投資信託や株式などの変動型商品。リスクはありますが、長期運用による資産形成が期待できます。

投資信託選びのポイント

資産形成を効果的に進めるためには、投資信託選びが重要です。特に初心者の方には、次のポイントを意識すると良いでしょう:

  • 信託報酬を含む管理費用が低い商品を選ぶ
  • バランス型のインデックスファンドを検討する

 

バランス型のインデックスファンドは、複数の資産クラスに分散投資ができ、管理が簡単です。 

参考特定非営利活動法人 確定拠出年金教育協会

iDeCo公式サイト

まとめ

 iDeCoを始める際には、まず金融機関選びをじっくり行いましょう。金融機関ごとに、提供される商品ラインアップや管理手数料が異なるため、慎重に比較検討することが大切です。また、初めての方は、管理費用が低いバランス型インデックスファンドを選ぶことで、リスクを分散しつつ手軽に運用を始めることができます。