毎月の終わりには、月々の支出や収入を見直すことが、お金の健康を保つためにとても重要です。
月末にお金の健康チェックを行うことで、無駄な支出を見つけて改善したり、将来に備えた資産管理を行ったりすることができます。
今回は、月末に簡単に実施できる「お金の健康チェック」について、詳しく解説します。
収入と支出のバランスを確認
まず最初に確認したいのは、今月の収入と支出のバランスです。
大まかに把握するなら、メインの口座の前月末と当月末の残高を比べるだけで、増減が簡単に分かります。
毎月の収入に対して、どれくらい支出があったのかを知ることは、家計管理の基本です。
- 収入の確認
まずは給与明細やその他の収入源を確認しましょう。収入が予想通りであったか、変動があった場合は,
残業代や資格手当が増えたなどその理由を明確にしておきます。
- 支出の確認
支出は大きく分けて、「固定費」「変動費」に分けて考えることが有効です。生活費(食費や日用品)や小遣い、被服などは毎月大きな変動がありますが、固定費(家賃、光熱費、生命保険料など)は、ほぼ一定の金額です。これらをしっかりと記録し、収支のバランスを見直しましょう。
- 確認ポイント
収入の増減があった場合、その影響を今後どう対策するか。必要な支出があった場合、それを改善するための具体策をどうすべきか。

不要な支出の削減
お金の健康を保つためには、まず「使途不明金」を洗い出すことが大切です。
無意識のうちに支出しているお金がないか、月末に振り返ることで、無駄な出費を削減するチャンスになります。
以下のポイントをチェックしてみましょう。
- 使途不明金をチェックする
レシートや明細を見直し、「何に使ったかわからないお金」がないか確認しましょう。
特に、日々のちょっとした支出が積み重なりやすいので注意が必要です。
コンビニでの無駄遣い ちょっとしたお菓子や飲み物の購入が積み重なると、意外と大きな金額になります。
月末に合計してみましょう。
- 外食費
どれくらいの頻度で外食やテイクアウトを利用したかを振り返り、減らせる部分がないか考えてみましょう
また、固定費の割合が多いと家計が苦しくなりがちです。特に、使っていないサービスがないか定期的にチェックすることが重要です。
- サブスクリプションサービス
動画配信や音楽配信、アプリの有料サービスなど、本当に必要なものだけに絞りましょう。使っていないものは解約すれば、その分節約できます。
- 通信費の削減
スマホの料金プランを見直し、必要以上のデータ容量を契約していないか確認しましょう。
格安SIMへの乗り換えや、家族割の活用で月々の通信費を抑えられる可能性があります。
Wi-Fi環境が整っているなら、データ使用量の少ないプランに変更するのも有効です。
なお、固定費の削減には一時的に手間や費用がかかることもありますが、結果的に家計を安定させることにつながります。
まずは支出の内訳を整理し、どこを見直せるかチェックしてみましょう。
貯金の進捗を確認
次に、貯金がどれくらい進んでいるかを確認します。
お金を貯めるためには、毎月一定額を積み立てることが大切です。月末に貯金の状況を振り返り、目標に向かって進んでいるかチェックしましょう。
- 自動積立の確認
もし毎月一定額を積み立てている場合、その額がきちんと引き落とされているか確認しましょう。
積立額を増やしたい場合は、次月からの調整を考えます。
- 予備資金の確保
緊急時に使える「予備資金」は十分に確保されていますか?
目標額に達していない場合、今後の支出を見直してその分を貯金に回す方法を考えましょう。
- 確認ポイント
目標額に向かって貯金が順調に進んでいるか。予備資金が不足していないか、補充の計画を立てましょう。
投資・資産運用の確認

もし資産運用をしている場合、月末にその運用状況を念のため確認します。
特に株式や投資信託、不動産などに投資している場合、相場の変動が影響を与えている可能性があります。
運用状況の確認
投資額に対して利益が出ているか、損失が出ているかを確認します。
ただし、「長期・分散・積立」投資を基本としている場合は、毎月の値動きを過度に気にする必要はありません。
月ごとの確認は、主に残高や資産配分の把握程度にとどめましょう。
リスクの見直し
投資のリスクが自分の許容範囲内であるか、定期的にチェックすることが大切です。
リスクが大きすぎると感じた場合は、ポートフォリオの調整を検討しましょう。
ただし、資産運用の見直しは毎月ではなく、年に一度程度のペースで行うのが理想的です。
確認ポイント
- 長期投資の成果を年に一度評価し、必要な調整を検討する。
- 毎月の確認は、残高や資産配分のチェック程度にとどめ、短期的な値動きに一喜一憂しない。
- 長期・分散・積立投資では、一時的な資産の増減は自然なこと。残高が減ったからといってパニックにならないように注意する。
- 投資は余力資金で行い、生活費や緊急資金に影響を与えない範囲で運用する。
- リスクを適切に分散させ、長期的な視点で運用を続ける。
目標に対する進捗確認
最後に、長期的な目標を設定している場合、その進捗を月末に確認しましょう。
例えば、住宅購入、子供の教育資金、老後資金など、ライフプランに基づいて目標を立てているかもしれません。
- 目標達成度の確認
設定した目標に向けて、毎月どれだけ進んでいるか確認します。
目標額に達していない場合、月々の支出を見直し、貯金額を増やす方法を考えます。
もしライフイベント(結婚、出産、転職など)があった場合、その変化を反映させた目標を設定しましょう。
- 確認ポイント
目標達成の進捗を確認し、上記のようなライフイベントの変更など必要な調整を加えましょう。
まとめ
月末に行うお金の健康チェックでは、メイン口座の前月残高と今月残高を比較することで、収支が増えたのか減ったのかを簡単に把握できます。
これにより、おおまかな状況をすぐに確認でき、概略をつかむのには最適です。
ただし、この方法ではその増減の内訳(例えば、生活費の支出や貯金額、投資の成果など)は分かりません。
そのため、より詳細な振り返りを行うためには、毎月の収支を項目ごとに記録しておくことが重要です。
例えば、収入、生活費、貯金額、投資の追加などを細かくチェックしておくことで、どこで増減があったのかを後から見直すことができます。
このような方法を取ることで、月末の残高比較だけでは見えてこなかった部分も明確にし、今後の改善点を具体的に把握することができるようになります。